2017年6月14日水曜日

「フラジャイル 病理医岸京一郎の所見」悪カッコいいオッサンってイイネ

たまに『家庭の医学を読むと病気になる』と聞きます。

念のために言いますが『家庭の医学』が悪いと書いているわけじゃないですよ。
病気かもしれないと思いながら読むと、どの症状も当てはまるので勝手に病名を決めてしまいがちってだけです。
素人判断は危険ってことですね。

じゃあプロの診断はどうなんだって話になるわけですよ。

ソレが今回オススメする漫画『フラジャイル』のポイントなのです!

病理医』って言葉、聞き慣れませんよね。
私もこの漫画を読むまでは知りませんでした。
もしかしたら常識かもしれません、非常識でゴメンナサイ……。

専門家ではないので『病理医』がどんな仕事なんだとココで説明するのは難しいです。
でも、この『フラジャイル』を読むと、
『臨床医』のアドバイザーなんだなとうっすらと理解できます。

さあ、新しい言葉が出ました。

臨床医

私は病院にいる医師は全員『医者』とか『お医者様』なのです。
あ、内科と外科ぐらいは知ってますよ。

どうやら外来の患者を診察する医師を『臨床医』と呼ぶらしいのです。

それに対して『病理医』は患者と面談しない。
そりゃ一般人が知らなくて当然ですよね。

この漫画はあまり知られていない『病理医』が普段病院でどのような仕事をしているか知る機会を得られる作品なのです。

概要
主人公は『病理医』の『岸 京一郎』です。
タイトルまんまですね。
岸医師(きしいし)て呼びづらいですよね。
なので『岸』と呼び捨てにします。

『岸』は『臨床医』に対し凄い高圧的な態度や発言をします。

しかし常にそういう態度ではなく『臨床医』が雑な仕事をした時だけ厳しくなるのです。
命を救ってくれるお医者様は良い人なわけですよ。
普通の人からしたらね。

でも、そんなお医者様を強い言葉で攻撃する『岸』に何かゾクゾクと感じるものがあるのですよ。

『岸』が言い放った印象的な言葉を紹介しますね。

先に言いますね、これはネタバレになります。
要するに印象的な言葉って必殺技なんですよ。
ストーリーのラストシーンを彩る効果的演出なのです!

ならここでネタバレを読むと本編を読んだときに面白くないんじゃない?と思いますよね。

違うんです!

私は既に何度も読み返しています。
結末を知っていてもツマラナイと思ったことがありません。

面白い作品はネタを知っていても引き付ける魅力があるのです!

印象的な言葉

それ本気で言ってんの?
この言葉は強烈でした。
相手全否定です!

これは第一話のカンファレンスのシーンで、集まった『臨床医』全員に向けた言葉でした。
普通の人なら袋叩きになりますよ。
でも『岸』は臆することなく発言を続けるのです。

それは彼が自分の診断に絶対の自信があるからです。
その自信は自惚れではありません、それだけ真摯に病理という仕事に向き合う『岸』だからとれる態度であり発言なのです。

病理は10割出しますよ
この言葉からも『岸』の覚悟が読み取れます。
これもカンファレンスに集まった『臨床医』の前での発言です。

彼ら『臨床医』はこんなことを言いました。

正しい診断書なんて救命6割、その他は8割それくらい出せれば合格点ですよ

あくまで漫画、これは真実ではないかもしれない。
でも私はこれを読んだときに怖いと思いましたね。

診察の時、目の前にいる医師しか信じる者はいないのです。
発言は全て信じるしかなく疑う余地もありません。

そんな医師の言葉が実は6割ぐらいの信ぴょう性だったなんて。

真実は知りませんよ。
むしろ知らないほうがいいかもしれない事実です。

お前が医者でいる限り、僕の、言葉は、絶対だ
これも強い言葉ですよね。

これは『岸』の診断を無視し思い込みで治療を始めてしまった医師に対して言った言葉です。
結果としてその患者は症状が悪化してしまいました。

話の経緯を読むと『臨床医』の気持ちも少しはわかるのです。
何度も検査をしたけど『岸』の首を縦に振らすことができなかったため焦ったのです。

もう少し『岸』の態度が柔らかかったら『臨床医』も検査を続けたかもしれません。

まぁ、優しくなった『岸』なんて魅力ないですけどね(笑)

最初の30秒、医師は口を挟まずに耳目を配れ
これは『岸』が発言したのですが、彼の印象的な言葉というわけではなく医療の世界のセオリーみたいなものを私が知って驚いたという言葉です。

たしかに診察を受けると
「どうされました?」と聞かれますからね。

でも30秒聞いてくれる医師に出会ったことはありませんけどね。

「ちょっと熱っぽ……」
「あー風ですね」
そんなもんですよね。

あー、だからって私の町の医師が悪だなんて言ってませんよ?

迷惑だ、帰れ
このシーン好きです。

新薬の治験を依頼していた製薬会社の女性社員が会社の悪だくみに気づき『岸』のところへ来るシーンなのです。

雨でずぶ濡れの女性が『岸』の背後に立ち胸中を話そうとすると、この強烈な言葉で冷たく突き放すのです。

ゾクゾクしますね。

普通の男性なら弱った女性が近くにいたら優しくします。
しかし会社の利益のためなら、患者が亡くなったことを平気で隠すところの社員なんて優しくするかって態度がいいです。

これもストーリーを読むと彼女が悪いわけではないんですが、片棒を担いでいるので許せないっていう微妙なキャラクターなんですよね。

完全な悪ではないので同情の余地があるという、そんな立ち位置が読者を悩ませるのです。

そういえば?
結構前の巻で外科医の細木が『岸』に
「戸倉に会う」と耳元で囁きます。

私は連載ではなく単行本で楽しむ派なので既に本誌では登場したかもしれませんが、今のところ収録されている単行本には出てきません。

いったい何者なんでしょうね?

まとめ
最近知ったのですが、これってドラマ化されてたんですね。
知らなかった……。

評判はどうだったんでしょうね?
私は見てないので何とも言えません。

しかし主人公の『岸』は個性の強いキャラクターですし、だれでも演じられる簡単な役だとは思えません。

まあ漫画のイメージが崩れるので見ませんけどねっ!







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